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顧客不満足につながる応対

「きく」を究めよう!広場 きくスキル研究会

目次

顧客不満足につながる“ちょっとした対応”

今日は、私が気になった“サービス”について書いてみたいと思います。クレームになるほどではないけれど顧客不満足につながる、そんな“ちょっとした対応”を集めてみました。

“歓迎されていない”と感じた対応

ある百貨店の洋菓子売場でのちょっとした話です。その日は、手土産にお菓子を持って行こうと思い、近くの百貨店に立ち寄りました。私の前には既にお客さまが一人いたのですが、他に店員がもう一人いたので、「すみません」とその方に声をかけました。すると、お客さま対応していた店員さんが、私の方を向いて「順番に対応していますので、お待ちください!」と答えたのです。もう一人の方は隣の売り場の店員だったようです。私は「すみません」と小さく言って、順番を待ちました。
ようやく前のお客さまの接客が終わりました。私が「さて、どれにしようか!」とワクワクした気分で注文モードに入ろうとしたときです。あの店員さんが「お次でお待ちのお客さま」と無表情に私と目を合わせることもなく言ったのです。
“えっ?!それって私のことですよね?” 売り場が混んでいて、他にもお客さまが多くいたのならば理解できます。でも先ほどからいるのは私だけ。しかも、あなたは「順番を待て!」とさっき私に言いましたよね?「お待たせいたしました」などの言葉はなく、注文商品を包装して私の接客は終了です。
この対応に「お客さま扱いされていない」という気持ちが残りました。終始(私の前のお客さまにも同じでしたが)笑顔がないことや、「他の店に行かずにお待ちいただいてありがとう」などの気持ちは全くありません。そして何よりも、「私=お客さま」としっかりと向き合うこと、その「お客さまを歓迎する」気持ちが感じられないサービスでした。今はもちろん、その百貨店では別の洋菓子店で購入しています。

“私のことを聴いて欲しかった”対応

私は、普段コンタクトレンズのハードタイプを使っています。出張先に洗浄液を持っていくのを忘れてしまい、現地で購入しました。普段使っているメーカーの製品がなく、購入したのはいつもと違うメーカーでした。出張から戻ってきて、改めて使用上の注意を読むと、「使用できないレンズがある」と書いてあります。私は心配になりそのメーカーに電話で問い合わせをしました。その時のちょっとした話です。

私「そちらの製品の○○を購入したのですが、使用できないハードレンズがあると書いてあるのですが…」
CM「(遮るように)はい、私どもの○○をご購入いただいたということですね、ありがとうございます」
私「はい」
CM「私どもの○○は酸素透過性ハードレンズ用の洗浄液で、こすり洗いしていただくタイプのものです。本剤でレンズ保存はできませんので~(マニュアル的説明が続く)」

最初は黙って聞いていたのですが、不要な説明が延々と続きます。こちらの要件が理解されていないので、会話を遮ってもう一度質問しました。「使用できないハードレンズは具体的にどのようなレンズですか?」と。返ってきた説明は、やはりマニュアルの棒読みでした。不安ですので仕方なく、しつこく質問をしながらいくつか確認をしました。その結果、私のレンズはこの洗浄液を使用できないタイプだったのです。
電話での説明は使用方法に書いてあることばかりです。私が知りたいのは、一般論ではなく「私の場合」なのです! もちろんクレームはしていませんが、“なんて不親切な対応!”これが私の中に残った印象です。

満足と不満足は“心情察知した”対応の違い?

今日は、私が気になった“サービス”について書いてきました。クレームになるほどではないけれど顧客不満足につながる、そんな“ちょっとした対応”です。
例えば、洋菓子店では店員の笑顔と「お待たせいたしました」のひと言があれば、今も私はその店で購入していたでしょう。洗浄液のメーカーでは、もっと早い段階で私の不安を察知して「よろしければ確認いたしますので、お客さまがご使用のレンズについて詳しくお聞かせいただけますか?」と訊いてくれたら、「電話をかけてよかった」と思えたでしょう。
サービスの現場では、この“ちょっとした対応”の違いが、お客さまに残る印象を大きく変えてしまうのです。そのために求められるのは「心情察知力」です。「心情察知力」という言葉を言い換えると「おもてなし」「ホスピタリィテー」です。ぜひこの「心情察知力」を磨いてお客さま対応に活かしていきましょう。

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